東京消防庁の消防艇の祭典、「水の消防ページェント」を見てきた
東京消防庁は毎年5月中旬に開かれる東京みなと祭の一環として、消防船と消防ヘリによる分列航進や救助・消火演技を展示する「水の消防ページェント」を行っています。そもそも消防艇の演技が展示されるのが珍しい上、たくさんの消防艇がいっぺんに動きまわるのもすごく珍しく*1、2013年に一度見に行ったのですがとても印象的でした。このため天気が予定もなかった今年、友人も誘ってまた見に行くことにした次第です。
10時15分くらいに会場の晴海客船ターミナルについたのですが、展望デッキはかなりいっぱいになっていました。
「水の消防ページェント」開始後まず最初は消防少年団の行進、ついで東京消防庁音楽隊やカラーガードの行進などがあり
観閲部隊指揮官の人が指揮艇に乗り込みます。艇と岸壁にかなり高低差があって少し大変そうでした。「自衛隊のイベントだと地面からパジェロに乗り込むから脚立一つで済むのにこっちは大変そう」とは同行の友人の弁。
豊洲大橋の手前で分列航進に向けてターンする消防艇たち。
以下、水難救助用水上スクーター他、分列航進が続くのですが、各船艇・ヘリの説明は煩雑になるので別項の以下をご参照ください
こちらでは各艇/ヘリのスナップのみ
続いて放水演技。
3隻向かい合っての放水が
同じ方向への放水に変化し……
カラー放水が始まるとともに消火タンクを取り付けたヘリコプター「ゆりかもめ」からも放水が開始されました。息のあった演技ですね。
この次は救助・消火演技。
水上バスの「あじさい」で火災が発生し、火から逃げようとした乗客が複数水中に転落したという想定。
破裂音とともにめっちゃ煙が出始め、本当だったら船が危なそうな勢いです。
通報を受け駆けつけた(想定)水上スクーターや
ヘリから降下したり
救助艇から飛び込んだレスキュー隊員が落水者を救助します。
病院へ急いでいる想定で飛び去っていく「つばめ」。
さて、ここで別の消防艇で救助され「みやこどり」に移されて応急手当を受けていた落水者の1人が重篤な状態であることが判明!(想定)。直ちに病院に搬送するべく、ヘリコプターに移乗させる事となりました。
ヘリコプター「こうのとり」からレスキュー隊員(とおそらく救急救命士)が降下、
ストレッチャーを使って重症者を船内から機内へ吊り上げ、収容します。
こういう、消防艇と消防ヘリの連携訓練やっているの、消防だと大変珍しい、はず。
ここで出火船「あじさい」で火の手が一段と強まり、船員の初期消火が不可能になった(想定)ということで消火演技に移行します。もっとも、たびたび爆発音とかしてたから最初から無理だったんじゃないかな、初期消火……。
3隻の消防艇からものすごい勢いで水が出ておりますけれども、これ、じっさい「あじさい」に当ててたら「あじさい」結構時間かからないうちに沈んでしまうので、ここは「演技」ですね。水煙の向こうに「あじさい」が隠れている。なお実際の船舶火災の際は放水と同時に必要に応じて排水も行われるとの由。
そしていよいよ見せ場の一斉放水。
5隻揃っての放水が
カラー放水になり
5色になるとともにヘリコプター編隊が航過!大団円!
ちなみに、
水の消防ページェント、カラー放水の際に場内放送が「着色料は環境に優しいものを使用しています。ごあんしんください」って言っていて、ニンジャスレイヤーというか、ニンジャスレイヤーほんやくチームっぽさが高かった pic.twitter.com/E7alU716No
— えいちえむえす・ゆりしーず (@hms_ulysses) May 15, 2016
あとカラー放水のあとはどうしても飛沫かかって船汚れちゃうみたい
最後はフェアウェルセレモニー。船が元の配備場所に帰るための「さよなら航行」ですね。自衛隊や海上保安庁の観閲式、海上パレードみたいなものでも行われることがあります。
まずはヘリ編隊。
隊員さんたちが敬礼しています。
水上バイクには発明家兼社長っぽい人と
サメに食われかけの人とたい焼きが……。
「はやて」には機関車っぽい人。
「しぶき」には機関車っぽい人と日本刀を持った暗黒卿っぽい人が。
「はるみ」にも機関車っぽい人たちが。あと船首にいるのはナゾトキをする教授っぽいですね。真ん中の構造物上にいるのは、こう、どっちかって言うと西川のりお扮するやつだよな……。
日本橋消防署浜町出張所の「はまかぜ」と「きよす」には探されるっぽい人たちが。
「ありあけ」には戦隊カラーに揃えた人たちが。黒の人はくまモンヘッド被ってました。
「かちどき」はアロハっぽいシャツでキメてました。2013年も同じスタイルでキメてたなあ。
「すみだ」は恒例の「海の安全をめざして」垂れ幕を掲げながら、東京消防庁のマスコット、キュータくんとあとなんだろう?LINEスタンプっぽい人たちが詳細不明の寸劇をやっていました。周りの人たちはそこそこいい反応だったのでたぶん有名なお笑いのネタかなんかだと思うのですが……。
水の消防ページェント、岸壁に設けられた来賓スペースに消防少年団の子どもたちが招待されているので、フェアウェルセレモニーは単にユーモアってだけじゃなくて、その子たちが楽しめるように色々工夫しているっぽいです。
「みやこどり」はこの後の一般公開に備えてフェアウェルセレモニーは不参加でした。
以上で水の消防ページェントおわり!
東京みなと祭、水の消防ページェントだけじゃなくて、港湾局や海上保安庁、大学の船の公開や、港湾関係機関/団体の広報パネル、露天の出店などもあって日頃あまり間近に感じられない港や船に親しめるイベントなので、非常に楽しいですね。また開催日が天気良かったら行きたい。