東京水辺ライン「いちにちゆらり旅」に乗って隅田川と荒川を上ったり下ったりした(その2 岩淵水門~荒川河口へ)
先日、東京で水上バスを運行している東京水辺ラインの最長航路「いちにちゆらり旅」*1に乗ってきたのでそのことをブログに書きます。
の続きとなっております。
荒川に入りました。 pic.twitter.com/ztHP8GrGKl
— えいちえむえす・ゆりしーず (@hms_ulysses) May 13, 2016
右の青いのが合流する新芝川の水門。左の赤いのは荒川の水量が多く、水門が閉じられた時に新芝川の水をポンプで荒川に流し込む施設とのこと。
鹿浜橋。あれね、赤羽か東十条からスタミナ苑行くとき通るやつ。
荒川、川幅もそうなんだけど河川敷が広く、つまり高層建築がない空間の幅が広いため、東京ではありえないくらいの空の広さを感じる https://t.co/gHLcE6IStV
— えいちえむえす・ゆりしーず (@hms_ulysses) May 13, 2016
こちらは下水道の熊の木ポンプ場の排水施設の模様。しかしこんな荒川土手に「熊の木」というのも興味深いですね。往時には実際熊が出たのか、それとも熊に擬せられるくらい立派な木があったのか、それ以外か。
五色桜大橋。首都高速中央環状線に荒川を渡らせるための橋ですね。対岸直ぐが江北ジャンクション。スカイラインを圧するような高架、カッコいいのひとこと。なおこの橋、2002年に土木学会田中賞を受賞しているとのこと。
奥が扇大橋。手前が日暮里・舎人ライナーの荒川橋梁です。
日暮里・舎人ライナーが通過中。
西新井橋。
左の青いのは西新井水位観測所、右の水門みたいなのは下水道の梅田ポンプ場の排水施設。
千住新橋。上を通るは国道4号線。
ここが一番鉄道橋梁が集中している箇所で、上流側から東京メトロ千代田線、JR常磐線、つくばエクスプレス、ちょっと離れて東武スカイツリーライン(複々線)が川を渡ります。荒川は地盤が良くないためトンネルが掘りづらく、多くの鉄道が橋梁で川を超えているそうです。
下流側から。いままさに東武スカイツリーラインの列車が通過中。
小菅水再生センターから流入口。
すぐにある、こちらは国土交通省の綾瀬排水機場。色々な役所の色々な水管理の組織が荒川にガンガン水を注いでいる……。
京成本線の橋梁と堀切橋。この辺りから屋形船の係留が目立ちます。
すぐ横を流れる綾瀬川との航路を仕切る綾瀬川水門。
かわいらしい警戒船*2が停泊中。
この堀切橋の下での潜水工事に対する警戒をしていたみたいです。はしけの左端から水中に伸びてるのが潜水士さんと繋がるケーブル。
西岸側でも何か工事中。隅田川と荒川下流通して通ってみて、川での工事って意外と多いなあという印象です。航路として使ったり、橋の耐用年数伸ばしたり、水害に備えたりするにはこまめな手入れが必要なんでしょうね。陸の道路と一緒だ。奥に見えるのが首都高6号線を通すための新荒川橋。
上の写真でも端だけ見えていますが、新荒川橋のたもとにある隅田川水門。前回の記事に写真を貼った旧綾瀬川の400n奥というのがここになります。右上から左下に「汽笛」「行き合い・追い越し禁止」「回転禁止」「追い越し禁止」の河川交通標識が掲げられています。
左手、高速道路の下に見える*3屋上の端に円筒が乗っている3つの建物が綾瀬川の堀切菖蒲水門。綾瀬川はこの先で中川に合流しているのですが、中川が増水しその水が逆流してきたのを食い止める役割があるそうです。またここで、那珂川の増水の影響を食い止めることで、↑の綾瀬排水機場からの綾瀬川がスムーズになるとのこと。首都高速中央環状線の方が先にできていたため、高速道路に影響を与えないよう「二段式ローラーゲート」という高さを抑えるタイプのゲートを採用しています。
新荒川橋を下流側から。お気づきと思いますが、荒川は川幅が広いため、橋を全部写そうとするとだいぶ遠ざかってからじゃないと収まらないんですよね……。
西岸に防災団地として有名な都営白髭東アパートが見えます。団地のすぐ「裏」が隅田川になるわけなんですけれども、隅田川通っていた時は気が付かなかったんだよなあ。
綾瀬川にかかる堀切避難橋。荒川と綾瀬川の水位が上がって「中洲」が水に浸かるとき避難するための橋なんでしょうね。
四ツ木橋(奥)と新四ツ木橋。
京成押上線橋梁と奥に小さく見えるのが木根川橋。
この写真の左ぐらいの所で中川と綾瀬川が合流しています。真ん中に見えるのが上平井水門。首都高速中央環状線を通している優美な曲線のシルエットの斜張橋は「かつしかハープ橋」です。
ちょっと離れたこのアングルで見るとわかりやすいんですが、「かつしかハープ橋」、荒川の川岸から綾瀬川の川岸に位置を変える際、上平井水門に影響を与えないように荒川側に少し出っ張ってるんですね。個性的なシルエットは治水と交通の条件の兼ね合いから産まれたわけです。
右側にあるのが中川水門。
こっちは対岸(西岸)にある木下川水門。この水門の奥が「旧中川」で、つまり荒川が今の姿になる前はここで中川がつながっていたということになるはず。
平井の船着場
平井大橋、
総武線荒川橋梁、
小松川大橋と新小松川大橋を越えて行くと
日本でも珍しい河川を利用した競艇場、江戸川競艇場のスタンドが見えてきます。
小市民的倫理観を発揮して水上バスにはお茶しか持ち込まなかったんですが、ビアー決めてる男女がたくさんいるしそっちのほうが圧倒的に正解。
— えいちえむえす・ゆりしーず (@hms_ulysses) May 13, 2016
新船堀橋と都営新宿線の橋梁。
西岸、荒川ロックゲートと小名木川排水機場(左の背の低い施設)。ここが旧中川の最下流になります。ご存じの方も多いと思いますが、隅田川都荒川に挟まれた江東デルタ地帯は、ほとんどが海抜ゼロメートル以下のため、隅田川側では先の記事で紹介した源森川水門などが、荒川側ではこれらの水門や排水機場が洪水から人々を守っています。なお、荒川ロックゲートは阪神大震災級の地震にも耐える耐震性があり、地震災害時には河川を利用した物資輸送塔の要になるとのこと。
葛西橋。
東京メトロ東西線荒川・中川橋梁。
清砂大橋もなかなか美しい斜張橋。
ごつい送電線も空中で川を渡っていきます。
対岸。この辺で中川が荒川と合流。
葛西臨海公園の花の観覧車が見え始め
荒川湾岸橋、荒川河口橋、京葉線荒川橋梁をくぐると*4
いよいよ東京湾です!
に続きます。