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インターネットあっちこっち

おじさんが、水族館や動物園に行ったり、そのへんでお酒を飲むブログです

水の消防ページェント2016に参加した消防艇とヘリコプターたち

消防

2016年の「水の消防ページェント」については下掲のエントリをご覧ください

消防艇

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臨港消防署配備の水上スクーター、「風神」と「雷神」。スピードを活かした水難救助と情報収集に用いられる。後部の板状のもの*1は落水者が掴まったり、意識のない落水者を水面から引き揚げるためのライフスレッドと呼ばれるいわば大型のビート板。
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臨港消防署配備の指揮艇「はやて」。現場指揮のための高速艇で、このサイズ感で10人乗れるとのこと。
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臨港消防署配備の高速水難救助艇「しぶき」。搭載されている黄色いのは水上用に浮力体を付加した担架。もちろんこの他にもいろいろ資機材が搭載されている。水深のごく浅い水域を進むために、アウトドライブ*2を水面上に跳ね上げて櫂で進むこともできるとのこと。*3
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臨港消防署配備の高速艇「はるみ」。「東京消防庁で一番の速さ誇る水難救助艇です」とのこと。*4「しぶき」が35ノット出る旨、消防署の紹介ページに書いてあるので*5、「はるみ」は実際40ノットくらい出るのかな。なお水難救助専門ではなく放水銃とホースを接続する放水口を装備しており、消火作業にも従事できる。後部の「東京消防庁」と書いてある部分のステップが低くなっているのは水面にアプローチしやすくするためだろう。
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日本橋消防署浜町出張所配備の消防艇「はまかぜ」。こちらも放水銃を装備しており、水難救助艇兼消防艇として活動する。スクリューその他を持たないウォータージェット推進*6のため、浅い水域でも航行可能。艇尾に網張ってあるのは水面へのアプローチをする作業エリアとするため。
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日本橋消防署浜町出張所配備の消防艇「きよす」。「はまかぜ」の同型艇。
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高輪消防署港南出張所配備の化学消防艇「ありあけ」。普通、消防艇は周囲の川の水・海水をエンジンで吸い上げて消火用水にしているが、「ありあけ」が化学消防艇と言われる所以は、船体内のタンクに消火剤を搭載しており、これを吸い上げた消火用水に混合することで危険物火災に対応する能力を高めているところにある。こちらは更新の時期を迎えており、昨年新「ありあけ」建造の入札があった。姿が見れるのは来年くらいまでだろうか。4基の放水砲は毎分5000リットの放水能力を持っており、合計で2万L/分の水を吐き出せる。だいたい普通の消防ポンプ車10台分くらいの能力。
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高輪消防署港南出張所配備の化学消防艇「かちどき」。こちらは昨年就役したピカピカの新造艇。なおここまでの消防艇はみな、浅い水域でも活動できるように喫水*7が浅く、また水上に出ている部分は極力高さを抑えて低い橋梁の下を通過できるように工夫が凝らされている。「ありあけ」「かちどき」の場合、船体中央の放水銃の装備されたマストはそのままパタンと後ろに倒れるようになっている。
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臨港消防署配備の化学消防艇「すみだ」。今までの消防艇とは逆に、沿岸部のコンビナートや大型船舶での火災時に高所から放水できるよう、最大15mまで伸びる放水塔を装備している。毎分7000Lの放水砲を2基、毎分5000Lの放水砲1基を装備し、合計放水能力は1万9000リットル/分。
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臨港消防署配備の化学消防艇「みやこどり」。東京消防庁最大の消防艇で3年前に就役した新鋭艇でもあります。こちらも中央部の放水塔が伸縮可能。また沿海区域*8を航行可能な装備を持ち*9緊急消防援助隊の水上部隊として日本各地の災害現場に赴くことができる。この他に大規模災害時の傷病者に対応するため、応急処置用ベッドを合計14床搭載、このうち上甲板*10救護室のベッドは高規格救急車のものと同等という。現場指揮艇となるための作戦室、ヘリコプターTV映像受信装置、追尾機能付きの赤外線カメラなども装備している*11。毎分1万5000Lの放水砲を2基、毎分1万Lの放水砲を2基、毎分5000Lの放水砲を伸縮放塔上に2基装備しており、その他の放水口と合わせて合計放水能力は7万リットル。

消防ヘリ

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中型ヘリコプター「つばめ」。エアバス・ヘリコプター社のベストラセラー双発ヘリコプター、(旧名)AS365N3を東京消防庁仕様にしたもの。吊り上げ救助装置や機内担架を装備し、外部装備を取り付けることで空中消火にも対応可能。ヘリコプターに詳しい人はご存知かと思いますが、「フェネストロン」というテイルローターが機体の中に取り込まれたような形状になっているのが特徴です。
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大型ヘリコプター「こうのとり」。こちらはエアバス・ヘリコプター社のベストラセラー大型双発ヘリコプター、(旧名)EC225LPの東京消防庁仕様。「つばめ」同様に吊り上げ救助装置や機内担架を装備し、外部装備を取り付けることで空中消火にも対応可能。東京消防庁が大型のヘリコプターを運用しているのは、伊豆七島の緊急患者搬送や空中消防を担当しているためと、おそらくは緊急消防援助隊の航空隊の要になるためなんじゃないかと思います*12東京消防庁航空隊大型ヘリ4機、中型ヘリ4機からなる小国家の空軍とかより充実したヘリ部隊です。
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大型ヘリコプター「ゆりかもめ」。こちらもエアバス・ヘリコプター社のベストラセラー大型双発ヘリコプター、(旧名)EC225LPの東京消防庁仕様。吊り上げ救助装置や機内担架を装備し、外部装備を取り付けることで空中消火にも対応可能、なんですが、この「ゆりかもめ」が機体下部に装着しているのがファイアーアタッカーと言われる外部装置。これを装着すると

このように消火用水の空中投下が可能になる。

これらの東京消防庁のヘリコプター隊は、新木場の東京ヘリポート内の江東航空センターと立川広域防災基地内の多摩航空センターに配備されている。

*1:手前の「雷神」のものは水飛沫で見えない

*2:舵と推進器が一体となった機械

*3:東京消防庁<組織・施設><消防装備><消防艇:「しぶき」>

*4:東京消防庁<臨港消防署><消防署案内><配置消防艇><はるみ>

*5:東京消防庁<臨港消防署><消防署案内><配置消防艇><しぶき>

*6:船体内のエンジンで加圧された水流を噴き出して進む

*7:船のうち水面下に沈んでいる部分

*8:概ね海岸から20km以内の海域

*9:すべての船舶は装備によって航行可能な海域が区別されている

*10:建物の1階に相当する階層

*11:東京消防庁<臨港消防署><消防署案内><配置消防艇><みやこどり>

*12:完全に憶測ですが