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インターネットあっちこっち

おじさんが、水族館や動物園に行ったり、そのへんでお酒を飲むブログです

海の日のイベントで水産庁の漁業取締船を見てきました

お出かけ

海の日、東京の晴海埠頭で、海にまつわる様々な展示ブースが出たり、いろいろな会社・機関の船が一般公開されるイベントがやっていたので、その中で日頃見る機会の少ない水産庁の漁業取締船を見学してきました。
バスで晴海埠頭に着くとまず目についたのが


https://www.instagram.com/p/BH_HyGIDazl/
商船三井の自動車運搬船「AQUAMARINE ACE(アクアマリンエース)」。こちらの内部見学は事前申し込み制で、完全に申し込み忘れていたので外から眺めただけですが、日頃あまり商船のやってこない晴海埠頭にこういう船がいるのを見るだけでテンションが上ります。

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その横には航海訓練所の帆船・海王丸が。
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海王丸は出港直前で、出港準備のためにタグボートが横付けしているところでした。
まずは細いロープを受け渡しして、
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船首のドラムに巻かれている太いロープに繋ぎ変えます。
タグボートが作業しやすいように、海王丸の左舷の錨が下がってるの分かるでしょうか?
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海王丸と岸壁の係留柱(ビット)をつないでいたロープ(ホーサー)も解かれ、いよいよ出港。タグボートが曳航を始めます。
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乗組員、練習生のみなさんが別れの「帽振れ」。今調べたところ、海王丸はどうやらこの後、岩手県宮古港に向かったようです。
そのさらに隣、晴海埠頭の一番北より方に水産庁の漁業取締船、「白竜丸」と「東光丸」が並んでいました。
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ちょっとわかりにくいんですが煙突には水産庁の「水」を意匠としたマークが描かれています。

漁業取締船というの、馴染みがない方も多いかと思いますが、簡単に言いますと漁船がさまざまな取り決めに従って適正な漁業が行っているかを監視・指導する船です。密漁や違法漁具の使用、割当漁獲高違反などが発覚した場合は当該漁船の拿捕、乗組員の逮捕を行います。この権現は日本漁船だけでなく周辺各国の漁船にも適用されます。沿岸、近海部は都道府県の漁業取り締まり部署があたっており、「白竜丸」と「東光丸」などの水産庁の漁業取締船は遠洋での漁業取り締まりに従事していることが多いそうです。

両船の水産庁の公式紹介サイトはこちら
www.jfa.maff.go.jp
www.jfa.maff.go.jp

船内が満杯にならないように岸壁の横に待機列を設けて乗船人数の調整を行っていたのですが、水産庁の係員のみなさん、炎天下並んでいる見学者を気遣って、冷たいお茶など配ってくださり、大変ありがたかったです。

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さて「白竜丸」に乗り込んでいきなり目の間に合ったのがこの「取調室」で、次には「通訳」室なども目に入り、のっけから「国際的な取締のため船だ!!!」というのを分かりやすく思い知らされます。見学コースにはなかったのですが、たぶん留置場みたいなのもあるんじゃないでしょうか……。
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「白竜丸」ブリッジ。単に操船を行うだけでなく、追跡・取り締まりの指揮を執る統合管制室も併設されています。このためいざとなると2日くらいブリッジに詰めっぱなしになることもあるそうで、そんな時のリフレッシュのためこの部屋の後方には
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こんな給湯室のようなコーナーが有りました。そうだよなあ……わざわざ水分補給とかコーヒー飲みに食堂に降りてる場合じゃないだろうしなあ……。
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海図見慣れていな人にもわかりやすいようにランドマークが置かれた海図台の海図。
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ブリッジから出ると「白竜丸」と「東光丸」の取締艇が格納されているのが見えます。いわゆるRHIBですね。
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降りていくと食堂。こちらでは装備品の展示や広報動画の上映が行われていました。
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立ち入り検査時の防刃プロテクター。
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採証用のカラーボールとその発射機*1。左中程のスプレーみたいなのは警告用の特殊音響閃光弾。
上映されていた広報動画を見ていますと、違反漁業者、言うこと全然聞かなくて、こういう装備が必要なのもむべなるかなという感じ。また、航行日誌ごまかしていたり、分かりづらいように船倉の中わざと乱雑に漁獲物積み上げていたりとあの手この手なので、検査-検挙と言うのは一筋縄ではいかないようで本当にご苦労様だなあという気持ちになりました*2
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調理室。
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食堂を出てラッタルをたどり、横に並んでいた「東光丸」後甲板へ移動します。木製の甲板板が足に優しい感じ。これを含めまた「白竜丸」「東光丸」両方共そうなんですが、全体的に船内外の調度には気が使われているように見受けられ、長期間の取締任務のストレスを少しでも軽減しようと工夫されているように見えました。よく見学している自衛艦と比べても、内装がしっかりしているように感じたのですがこれは、「戦闘での損傷・火災」を想定しなくてよい分、内装の自由度が高いというのはありそうです。

さて「東光丸」では子供連れ対象の前記の取締艇体験乗艇をやってまして
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これは子供さんいい思い出になるんじゃないでしょうか。うらやましい。

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サロン。けっこう豪華なの、海外での関係者接遇とかに使ったりするのかしら。
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「東光丸」のブリッジ。こちらも統合管制室が併設された構造なのですが、「白竜丸」より20年弱前の建造のため、若干の古めかしさがありました。もちろん給湯スペース併設。
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ブリッジの外には時鐘が。目の前では取締時に警告や通信を掲示する電光掲示板が、このときは見学時間を知らせていました。
この後船首でアンケートに答えて退船。おじゃましました!
他にもたくさん船があってかたっぱしから見たかったのですが、


という感じだったので
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コンテナ船「なとり」*3の入港だけちらっと見てバスに乗りみましたとさ。

*1:コンプレッサーから圧力空気もらって発射する形式

*2:逆に言うと規制の決定さえ下れば、しっかり取り締まりが行われ、マグロなんかも資源量回復するんじゃないかなあ……

*3:一目でわかる球状の船首や水面下の構造、塗料などの工夫で9.5%の燃費向上を達成した船